海外保税区活用による物流コスト削減
重機メーカー様の課題
- 日本から米国に供給している重量品の輸送コストを削減したい
- 重量品は2種あり、各々で対応している
海外倉庫の活用と輸入通関の一括処理で
重量品の保管料削減や関税率低減に成功
重量品の保管を国内から海外にシフト
日本から米国に供給している2種類の重量品。従来の物流フローは、まずお客様からお預かりした製品を日本国内の倉庫まで運んで一時保管。その後、船積みのスケジュールに合わせて輸出港に搬入。海上輸送を経て米国の港で陸揚げして輸入通関を済ませた後、お客様に納品する、という流れでした。
2種類の重量品は関税率がそれぞれ6.7%と2.4%に設定されており、これを輸入通関の際には分割で納付していました。
この重量品輸送プロジェクトにおいてコスト削減の余地はないのか。当社が着目したポイントは2つ。米国での倉庫保管料と輸入通関のルールです。米国に比べ割高となる日本での倉庫利用をなくし、輸入後に米国の港の保税区(FTZ=フリー・トレード・ゾーン)で保管する。さらに、2種類の重量品を一括で通関した場合には関税率が2.5%に設定されるルールを活用するというものです。
物流コストの3割削減に成功
見直し後の新たな物流フローは、お客様からお預かりした製品を船積みのスケジュールに合わせて輸出港まで直送。海上輸送を経て米国の陸揚げ港の保税区で保管。2種類の重量品の輸入通関を一括で済ませた後、お客様の指定場所に搬入する、という流れになりました。
日本国内での一時保管を米国の保税区での保管に。さらに、分割での通関を一括通関に切り替えたことで、本プロジェクトにおけるトータル物流コスト(関税コスト含む)は、従来比で33%の削減に成功しました。
ポイント
- 日本と海外の物流コストの“差”に着目
- 国内倉庫を使わずに海外保税区で保管
- 異なるアイテムの一括通関で関税率を低減
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