中国での部品調達・生産、国内配送までの一貫物流
IT機器メーカーA社様の課題
- 中国国内に置く製造拠点でIT機器を組み立て生産するにあたって、中国国内で調達する部品のミルクラン集荷の仕組みづくりやトラック輸配送などの実務を担うパートナーの確保が課題となっていた
- VMI倉庫の運営や一部部品組み立て作業のアウトソーシング先を探していた
- 中国での製造から日本への輸送・通関、さらに国内におけるBtoB配送および一般消費者向けEC配送(ラストワンマイル)まで、ワンストップで一括委託できる体制を整えたかった
業務用端末の調達・生産から国内EC配送まで
中国~日本間をEnd to Endでワンストップ受託
現地法人が構内物流から入り込み、仕向地別カスタム生産を実現
IT機器メーカーA社様は、国内外におけるIT機器の開発・製造・販売を主力事業としています。製品はBtoB需要が中心でしたが、一般消費者向けEC販売チャネルも拡大しており、出荷先の多様化に伴う物流業務の複雑化が課題となっていました。

当社にはもともと、IT機器メーカーA社様の日本国内物流を受託してきた実績がありました。その後、それまで積み上げてきたサービス品質が評価され、当社への業務受託は続きました。さらにA社様の中国生産拠点の拡大に合わせ、現地における調達物流・生産物流の受託へと、対応範囲を大きく広げることに成功しました。
受託の中核となるのは、中国沿岸部・華東エリアに設けたVMI(Vendor Managed Inventory)倉庫の運営と、その倉庫内に設けた工場スペースでの生産物流です。複数の中国部品工場からミルクランで部品を集荷し、VMI倉庫内で仕向地ごとに仕様の異なる製品を組み立て・梱包します。BtoB仕様とEC向けの個装仕様では梱包形態が異なるため、生産段階からの細やかなカスタマイズ対応が不可欠でした。このような構内物流レベルの関与は、メーカー物流で長年鍛えてきた当社ならではの強みです。
輸出通関から輸入・国内配送まで途切れない一貫管理
生産・梱包が完了した製品は、輸送の緊急度に応じて航空便と海上便を使い分けながら日本へ向けて発送します。輸出通関はEX-W(工場渡し)契約のもとで当社が一括して手配し、航空フォワーダーなどと連携することで最適な輸送ルートを確保しています。
日本側では、東京港または成田空港で製品を受け取り、輸入通関手続きを経て国内倉庫へ搬入します。関東エリアに構えた倉庫ではデバンニング(コンテナから荷を取り出す作業)と保管荷役を行い、続いてBtoB向けとEC向けに分けた流通加工を実施します。BtoB出荷では指定先へ自社トラックまたは委託輸送で届け、個人宅へのEC配送は宅配便会社に委託することで、確実なラストワンマイルを実現しています。

このように、中国の部品調達段階から始まり、VMI倉庫での生産物流、輸出通関、海上・航空輸送、日本国内での輸入通関・保管・流通加工、BtoB配送、そして消費者への個別配送まで、サプライチェーン全体を当社が一貫して管理しています。荷主であるA社様は複数の物流会社に分散していた業務を一本化でき、在庫の可視化やPO(Purchase Order)単位での精緻な管理も実現しました。
メーカー物流で培った「SCMへの深い入り込み」が決め手
A社様が当社との取引を継続・拡大されてきた背景には、単なる輸送コストの優位性にとどまらない、物流品質とサービスレベルの高さがあります。PO単位での在庫保有・管理体制、EDI連携による出荷指示の自動化、そして緊急時における航空便へのモード切り替え対応など、荷主のSCMに深く入り込んだオペレーションが高く評価されています。

また、当社はグローバルWMSをはじめとするシステムと荷主システムのEDI連携を実現しており、生産から最終納品まで一気通貫のトレーサビリティを提供しています。日本で培った倉庫設計・品質管理の手法を中国現地法人にも展開し、国内外で同水準の物流品質を担保できる点も、グローバルなサプライチェーンを持つメーカーにとって大きな安心材料となっています。
今後も当社は、IT機器をはじめとするメーカー物流の豊富な実績と、グローバルネットワークを活かし、荷主のサプライチェーン全体を支える最適な物流ソリューションを提供し続けてまいります。
IT機器の国際物流ポイント
- 中国沿岸部・華東エリアの現地法人がVMI倉庫と一体の工場スペースを運営し、ミルクランによる部品集荷から仕向地別の組立・梱包まで構内物流レベルで対応
- 輸出通関、航空・海上輸送から日本国内の輸入通関・保管・流通加工まで途切れなく一貫管理し、BtoB出荷とEC個人宅配送(ラストワンマイル)の双方に対応
- PO単位での精緻な在庫管理とEDI連携による出荷自動化を実現し、荷主のSCM管理と高度に連動した物流オペレーションを提供
- コンサル事例:倉庫状況の可視化
- コンサル事例:海外保税区活用
- コンサル事例:医薬品メーカーの物流設計
- コンサル事例:保管現場改善支援
- コンサル事例:物流拠点集約
- コンサル事例:拠点集約による物流コスト削減
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- 医薬品EC事例:EC専用物流スキームを新構築
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- DFL事例:製品&包装見直しによる積載効率改善
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