大型精密機器輸送
専門ノウハウが求められる大型精密機器輸送
安心・安全を約束する豊富な受託実績
MRI装置やCTスキャナーといった医療機器、半導体製造に使用される露光装置やエッチング装置、工作機械や産業用ロボットのような、重さがトンを超える「大型精密機器」。人手のみでは動かすことができず、かつ破損・故障等のリスクが高いため繊細な荷扱いを必要とする、こうした大型精密機器の物流管理で、当社には35年に及ぶ業務実績があります。
デリケートな精密機器を指定場所で搬出入
大型精密機器の搬出入には適切な機材や重機の選定が欠かせません。例えば、機器を上げ下げするためにはクレーン(門型クレーンや移動式クレーンなど)やリフター(油圧式など)を使用します。また、荷役には10トン超でも対応できるフォークリフトや強度のある特殊な台車、衝撃を吸収するための防振パッドや免震装置を用いたりするなど、一般的な荷物を扱うよりも作業工程は複雑で、「モノを動かすこと」に多くの準備と手間を要します。

輸送用トラックも特殊なものが求められます。輸送中の振動・衝撃を吸収して破損リスクを軽減する「エアサス車」(エアサスペンション付きトラック)、エアサス機能に加えて防振ダンパーや免震装置を搭載した「防振・免震トラック」、低床トラック、セミトレーラー・フルトレーラー(50トン以上対応の重量物トレーラー)などが主に利用されています。

当社では、こうした大型精密機器をハンドリングするための機材や設備、製品の特性に合わせた車両を調達して、日々の業務を遂行しています。
大型精密機器輸送 取扱品例
有機EL製造装置 / 半導体製造装置 / 液晶検査装置 / 液晶パネル製造装置 / SEDパネル製造装置 /
射出成形機 / フライス盤 / 旋盤(せんばん) / CNCマシン(加工機) / 研削盤 / ボール盤 /
放電加工機 / レーザー加工機 / 大型印刷機 / MRI(磁気共鳴画像装置) / CTスキャナー /
X線撮影装置 / 内視鏡 / UPS(無停電電源装置) / 非常用発電機 / ソーラーパネル(PVモジュール) /
VCB装置 / 直流電源装置 / 通信伝送機器 / 電算機システム / 産業用3Dプリンター /
中型ロボットアーム / コンベアユニット / フォークリフト / トラクター / コンバイン
豊富な実績に裏打ちされた精密機器輸送プロジェクトの管理力
大型精密機器を対象とした輸送プロジェクトでは、事前の計画立案など下準備が重要です。まず機器の重量やサイズを計測し、それに基づき、どのような搬出・搬入の経路を確保すべきか、どのような機材、重機、車両を選定すべきか、などを決めていきます。搬出・搬入場所のインフラ要件(天井高、床耐荷重など)や作業の安全性を確認する必要もあります。
これまで数多くのプロジェクトを経験し成功させてきた当社は、大型精密機器輸送の計画から実行に至るまでの管理ノウハウ(プロジェクトマネジメント能力)を有しています。製品アイテムそれぞれの特性に合わせた作業手順を確立しているため、お客様はどのような大型機器でも、安心して当社に業務を委託することが可能です。

大型精密機器の保管~輸送~搬入までを一括でお任せいただけます





輸送のみならず、クリーンルームや輸出梱包ニーズにもお応え
輸送だけではなく、一時・中長期の保管のニーズに対応できるのも当社の強みの1つです。例えば、ホコリや微粒子の影響を受けやすい半導体製造装置や医療機器には、クリーンルーム対応仕様のスペースをご用意できます。さらに、一定の温度や湿度での管理が求められる大型機器向けには、空調機能付き物流施設をご紹介しています。

木枠梱包やスチール梱包といった輸出梱包も手がけています。また、輸出梱包に付随するメニューとして、品質保持や輸送・荷役時の安全確保のための梱包・包装の「あるべき姿」をご提案する包装設計サービスや、耐久性などを確認するための落下・衝撃実験を代行するサービスなどもご用意しています。

- 大型フォークの調達、荷役が可能
クレーンが使用できない10tクラスの大型機器はフォークでの荷役も可能。 - 振動・衝撃を最小限に抑えた輸送
エアサス車で振動や衝撃を抑え、Gメーターで振動や傾きを管理し、安全な輸送を実現。 - 35年以上の精密機器輸送の実績
半導体・液晶・SEDパネル・有機ELなど、精密な製造装置の搬出入を多数対応し実績35年! - 精密機器の保管に適した倉庫を完備
精密機器の特性に適した保管環境を、北海道から九州での調達が可能。長期・短期の保管にも柔軟に対応。 - 安全を最優先した作業計画の策定
機器の特性や搬出入先環境を事前に確認し、最適な経路・機材を選定。安全性を確保した輸送と作業を実施。
SBS東芝ロジスティクスの大型精密機器輸送の強み
大型精密機器輸送 搬入出作業フローとスケジュール
大型精密機器輸送 実績
-
レーザーテック様
2019年 液晶検査装置一貫輸送(茅野→合肥) -
アプライドマテリアルズ様
2016年 有機EL製造装置 搬入(@JDI茂原)
-
加賀東芝様
2021年~ 半導体製造装置 搬入(パイロットライン) -
ジェイオーレッド(JOLED)様
2018年 有機EL製造装置 搬入
~ その他の主要お取引先 ~
-
東芝デバイス&ストレージ様
-
姫路東芝電子部品様
-
ジャパンセミコンダクター様
-
東京エレクトロンBP様
-
SCREEN SPサービス様
-
東京精密様
-
ニューフレアテクノロジー様
-
東芝マテリアル様
-
ジャパンディスプレイ様
-
KOKUSAI ELECTRIC様
-
堀場エステック様
-
大和工業様
大型精密機器輸送の安全・品質向上への取組み
大型精密機器の輸送は、わずかな衝撃や傾きが重大なトラブルにつながるため、細心の注意と確実な作業管理が求められます。
当社では、作業前の入念な計画から現場での点検、作業後の振り返りに至るまで、一連のプロセスを徹底し、輸送に関わる全スタッフが共通の認識を持って、安全かつ確実な搬送を実現しています。
1. 作業計画書の作成
下見の内容に基づき、搬送経路や必要重機を計画書に反映します。障害物や狭小箇所がある場合は、搬送ルート図へ明記し、関係者全員へ周知します。また、作業時のリスクポイントを整理し、危険要因を排除した安全な作業を徹底します。
2. 朝礼・終礼
大型精密機器輸送の現場では、作業前後の情報共有を欠かしません。作業開始前に朝礼を実施し、作業方法、搬送ルート、スケジュール、物量、使用機材、リスクポイント、作業責任者からの注意事項などを共有します。併せて、作業員の体調確認も行います。作業終了後には終礼を行い、不具合やヒヤリハット、負傷者の有無などを確認します。
3. 始業前点検
作業開始前に使用機材や重機の始業前点検を実施し、安全カッターの所持確認も行います。現場での不備がないよう、万全の準備を整えます。
4. KYT活動(危険予知訓練)
作業開始前に全体でKY活動を実施し、各ポジションごとにTBM(ツールボックスミーティング)を行います。搬送方法や対象装置の注意ポイントを具体的に共有し、安全意識を高めます。
5. 作業終了後
作業終了後は終礼で不具合やヒヤリハットを確認します。次回以降の大型精密機器輸送における改善点として反映し、継続的な安全品質の向上を図ります。



