高速度X線透視技術を活用した包装落下試験の検証事例

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検証概要

落下の瞬間、箱の中で何が起きているのかを可視化する

高速度X線透視撮影を包装試験に組み合わせることで、落下・衝撃の瞬間に、箱内部の製品や部品、緩衝材がどのように動いているかをスローモーション映像で確認できます。

SBS東芝ロジスティクスでは、東芝ユニファイドテクノロジーズの高速度X線透視技術を活用し、包装状態の違いによって落下時の製品(※)内部の挙動がどのように変化するかを検証しました。

※(ご協力)東芝情報システム株式会社
 触れずにわかる、熱・漏水・乾燥センサー「VisilantEye®」

高速度X線透視撮影の映像と、緩衝材で包装した製品

【試験内容】

今回の検証では、高速度X線透視検査システムと落下試験機を組み合わせ、落下衝撃の瞬間に箱内部・製品内部の挙動を可視化できるか、包装試験の評価手法として実務レベルで活用できるかを確認しました。

小型の検査装置を、構造の異なる3種類の緩衝材で包装し、JIS Z 0200に基づく自由落下試験を実施しました。落下時の箱内部・製品内部の挙動を高速度X線透視検査システムで撮影するとともに、衝撃値も計測しています。

包装箱はL162×W146×H138mm、総質量約250gで統一。緩衝材は、材質と構造の異なるものを3種利用し、落下高さ600mmもしくは1,000mmで、各面および一部角からの落下試験を行いました。

落下試験装置と高速度X線透視検査装置の配置(落下衝突面付近で、高速度X線により内部挙動を撮影)

包装効果を動画で確認

包装状態では、落下時の製品内部の揺れが抑えられることを確認

今回の検証では、製品を包装していない状態で落下させた場合と、緩衝材で包装した状態で落下させた場合の内部挙動を高速度X線透視撮影で比較しました。高速度X線透視検査システムを用いることで、包装が落下衝撃を緩和し、製品内部への影響を抑えている様子を、内部の動きとして確認することができました。

製品を包装していない状態で落下させた場合

落下衝撃によって、製品内部のパーツが大きく揺れる様子を確認しました。

包装した状態で落下させた場合

緩衝材で包装した状態では、製品を包装していない状態で見られた内部パーツの大きな揺れが抑えられていました。

※動画は、ウレタン緩衝材を使用した包装状態での落下試験映像です。

検証結果

高速度X線撮影で分かったこと

今回の検証では、試験後の外観や製品状態を見るだけでは把握しにくい、落下衝撃時のさまざまな現象を確認することができました。

  1. 1.

    包装状態による製品内部の挙動の違いを確認できた

    製品を包装していない状態では内部パーツが大きく揺れた一方、包装状態ではその挙動が抑えられ、包装によって落下時の製品内部への影響が軽減される様子を映像で確認できました。

  2. 2.

    衝撃を受ける瞬間の内部挙動を確認できた

    落下衝撃が作用する20~30ミリ秒という短い時間に、製品内部の部品がどのように動くかを10,000fpsの高速度撮影で確認できました。

  3. 3.

    緩衝材の圧縮や衝突後の跳ね返りまで観察できた

    試験後の外観だけでは分からない、緩衝材が圧縮される過程や、衝突後に製品・包装サンプルが跳ね返る挙動まで確認できました。

  4. 4.

    包装仕様や緩衝材の比較・評価にも活用できる

    衝撃を受けている最中の内部挙動まで確認できるため、複数の包装仕様を比較・評価するうえでも有用であることが確認されました。

落下衝撃時の箱内部

ウレタン緩衝材が圧縮される挙動(高速度X線透視映像)
ウレタン緩衝材が
圧縮される挙動

活用イメージ

こんな評価への活用が期待できます!

高速度X線透視撮影を包装試験と組み合わせることで、従来の試験結果に、「試験中に製品内部で何が起きていたか」という新たな評価情報を加えることができます。例えば、次のような評価への活用が期待できます。

  • 包装仕様・緩衝材の比較緩衝材の材質や形状によって、落下時の製品内部の動きがどう変わるかを確認できます。
  • 落下・衝撃時の内部不具合の原因把握試験後の外観確認だけでは分からない、内部部品のずれや揺れなどを把握する手がかりになります。
  • 製品内部の部品挙動の確認落下や衝撃を受けた瞬間に、製品内部の部品がどのように動いているかを確認できます。
  • 試作品や仕様の違いによる挙動比較試作段階で複数の仕様を比較し、落下・衝撃時の内部挙動にどのような違いが出るかを確認できます。
  • シミュレーションと実機挙動の比較事前に想定したシミュレーション結果と、実機試験での動きを比較することができます。

撮影対象物の大きさと撮影範囲には制限があるため、包装貨物のサイズによっては、確認したい部位や重要箇所に絞って撮影する場合があります。

高速度X線透視検査システムを活用した受託試験に対応します!

東芝ユニファイドテクノロジーズでは、高速度X線透視技術を活用した受託試験にも対応しています。

自社製品の落下・衝撃時の内部挙動を確認したい場合や、試験後の外観・分解確認だけでは把握しにくい現象を可視化したい場合など、詳しい対応内容については東芝ユニファイドテクノロジーズへお問い合わせください。

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